顎関節症は筋肉も見直そう!
顎関節症の治療(マウスピース)に不満を抱えているあなたへ
口が開かない! 顎が痛い! ゴキゴキ音がする!
こんな症状がある場合、どこで治したらよいのでしょうか?
一番多いのは歯科医院ですね。
顎の問題も歯と同じ口のトラブルなので歯科医院で診てもらうのが一般的です。
しかし、話を聞くと歯科医院で治療を行っても、必ずしも良好な結果を得るとは限らないそうです。
その理由はなぜでしょうか?
顎関節症は筋肉の機能不全が原因!?
顎関節症という病名には「関節」という言葉があるため、関節の病気と思われている方がほとんどです。
そして、この関節を保護する・かみ合わせを確保するという名目でスプリント(マウスピース)を処方されることがあります。
しかし、これは積極的な顎関節症の改善というよりも就寝時の噛みしめ予防として、これ以上悪くならないようにするという予防的要素が強いです。
顎関節症は「関節の問題」とされていますが、まずはこの発想から離れてみるのも大切です。
私たちが、会話や食事をする上で欠かすことのできないあごの働き。
このあごはどのようにして機能しているのでしょうか。
画像を使って基本的な動きを説明していきましょう。
あごというのは、□で示されているように、下あご(下顎骨)が開くにつれて関節を構成している部分が前方に移動していきます。
この一連の動きがスムーズであれば問題ないのですが、この動きが出来ないからこそ顎関節症に悩まされるのですね。
では、何故この動きがスムーズでなくなってしまうのでしょうか。
ここで一つ質問です。
あご(顎関節)は何によって動かされていると思いますか?
顎関節は、骨や軟骨によって構成されていますが、あごを動かしているのは筋肉なんですね。
実は、顎関節症というのは、この筋肉に注目することが非常に大切なのです。
食べ物を咀嚼するのに必要な筋肉と言えば、
側頭筋
咬筋
外側翼突筋
内側翼突筋(あごの内側にある)が代表的な筋肉です。
咀嚼を行うためには、口を開ける必要もありますが、口を閉じる筋肉の方がはるかに大きく強く、これは物を噛めない事には食事が出来ませんから自然とそうなっているのです。
咀嚼筋強度の公式
口を閉じる筋肉 > 口を開ける筋肉
顎関節症の辛い症状の一つに「口が開けられない」というものがあります。
口を開けるということは、口を閉じる筋肉がしっかりとゆるんでなければいけません。
しかし、口を閉じる筋肉が何らかの影響によって緊張し続けているため口を開けることが困難になっているのです。
では、なぜ口を閉じる筋肉がゆるまないのでしょうか?
それは、ストレスや姿勢の悪さが持続的な緊張をそれらの筋肉にもたらしているからなんです。
もちろん、中にはかみ合わせ等の問題もあるでしょう。
しかし、そこに問題がない場合は顎の関節よりも関節周囲の筋肉にトラブルがあると考えられるのです。
ですから、関節周囲の筋群を緩めるのはとても重要なことになります。
顎関節症を患っている患者さんは、同時に肩こり・頭痛などの症状を抱えている方も少なくありません。
ストレスフルな生活では、顎関節症と合わせて別の症状に悩まされることだってあるでしょう。
そういった患者さんは、顎関節周囲だけでなく全身の状態にも目を配る必要があります。
こうした観点から見ると、顎関節症というのも現代病の一種なんですね。
顎関節症を楽にするポイント
- 睡眠をしっかりとる (夜更かし、睡眠不足は筋緊張を促進します)
- アゴのストレッチを行う (ゆっくりアイーンをする)
- ほおづえを避ける (偏った持続刺激はあごのバランスを崩します)
- 顎関節周囲の筋肉をゆるめる (イタ気持ちいい範囲で自分でも行いましょう)
- 肩こりがあれば一緒にゆるめる (体がゆるむとあごが楽になることもあります)
- 猫背・姿勢に気を付ける (体幹のバランスが悪いと顎にも影響が出ます)
自分で行っても思うような改善が見られない場合は爽快館までご相談ください。