犬を飼って腰痛が楽になる現象について
■痛みのことばかり考えてしまう【愛知県江南市の慢性痛専門整体院‐爽快館】
以前、とある健康情報番組で「重度」の腰痛に悩まれていた患者さんが犬を飼い始めたことがきっかけで腰痛が回復したと紹介していました。
先に結論からお話しますが、この患者さんは本来「重症化」しなくてもよかった患者さんだったと考えられます。
どうしてそのような結論になったのか、今回はこの背景にある「感情と腰痛の関係」についてお話したいと思います。
腰痛は、読んで字のごとく腰の痛みですが、痛みは最終的に脳で感じています。
ですから、脳の状態(感情)次第で痛みが強くなることもあれば弱くなることもあります。
では、全ての痛みが脳の状態次第で変わるかといえばそんなことはありません。
痛みの発信源となった部位の問題だってあります。
脳が痛みを感じるということは、その脳に伝わる最初の信号があったはずで、先の方はその場所が腰だったというわけです。
これは、当院で問題視している「筋痛症」です。
いわゆる、筋肉のトラブルで発症する痛みです。
この痛みが仮に「3」程度のものだったとします。
そして、病院で診察を受けた結果、この痛みが「1」にもなれば「7」にだってなるということです。
犬を飼うことで痛みが楽になったこの方は、犬を飼う以前は診察を受けたことによって結果的に「7」になったと考えられます。
本来なら、正しいケアを受けていれば重症化することはなかったのではないでしょうか。
では、なぜこの患者さんは重症化してしまったのでしょうか?
それは、マイナスの暗示による「ノーシーボ効果」です。
(プラスの場合はプラシーボ効果です)
患者さんにとって、医師からの言葉は絶対です。
病名を告げられ、その病名に対するイメージが悪く医師からのフォローも全くなければ・・・。
一気に「とんでもない腰痛」へと格上げされるわけです。
(患者さんの心理が悪い方向へと傾いてしまう)
痛みの質として「3」程度のものが「7」になってしまうこともあるのです。
脳の状態(感情)次第で。
ただ、この方は本来「3」の痛みなので、犬を飼うことで気持ちが落ち着き始め、散歩へ出かけることで筋肉も動かされ「7」⇒「3」⇒「1」へと変化していったのだと思います。
では、「犬を飼っても腰痛が治らない場合」は、どういうことが起きているのでしょうか?
それは、筋肉の問題が元より「10」だったとしたら、筋肉の問題を解消しない限り「5」や「3」にはならないということです。
※「3」程度の痛みなら自分で治せても「10」になると自分だけで治すのは困難
つまり、筋肉が抱えている問題が大きければ大きいほど、好きなことをする(犬を飼う)だけでは、腰痛は治らないというわけです。
もちろん、好きなことをして痛みの感情にフォーカスしないようにするのは良いことです。
しかし、痛みの本質に目を向けない限り、好きなことをしているにもかかわらず痛みが治らない患者さんのフォローはできません。
痛みは意味もなく脳で発生しているのではありません。
筋肉という痛みの現場があって、はじめて脳がそれを察知するのですから。
事件は現場で起きている
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