医療の現場から想うこと
当院に健康増進のため通われていた方の手記になります。『作業療法士 加納様』
病院では、毎日患者さんが診察を受け、薬を買って帰られます。
私は、飲まなくてもいいのに・・・飲まない方がいいのに・・・と思いながら見ていました。 入院患者さんとは直接話す機会がほぼ毎日ありますから、担当の患者さんには「少しでも健康に近づきますように」と仕入れた情報を話すこともありました。
高血圧から脳梗塞になった患者さんが多かったのですが、当たり前のように降圧剤、血栓を溶かす薬や人によっては睡眠薬、鎮痛剤なども飲んでいました。降圧剤を飲んでいれば高血圧が治るわけではありません。再び、脳梗塞にならないわけではありません。
根治の治療は、薬でなされていないのです。
食事内容は、カロリー制限、塩分制限、バランスを計算して出されますが、フライや肉も許容範囲内なら食べても良いとなっているようです。実際ある方は(患者さんの妻)、「家でもこんな魚のフライなんて食べさせていないのに・・・。」と看護師に話していました。それに対する答えは、「ご自分で選ぶことができますから今後はそのように選んでください。」とのことでした。これは、カロリー内で品目のバランスがとれていれば、食事の内容にはこだわっていないともとれます。
これは一つの例ですが、提供する側にも問題があります。
しかし、患者さん自身ももっと情報や知識を得なければいけないのではないかと感じました。
退院すれば再び、タバコ、アルコール、焼肉、デザート等々が始まり、そして降圧剤を飲み続けるわけです。悲しくなってきます。結局、再び脳梗塞になる方もいます。 初回に比較的麻痺が軽くて済んだ方は油断しがちのようです。「点滴で治るからいい」という安心感が生まれるのでしょうか。このような繰り返しを改善できる方法があるのに、「薬について、食事について、冷えについて・・・」病院信仰、薬信仰の患者さんの耳や心にはなかなか届きませんでした。
「薬を飲んでいれば安心。悪くなったら病院で治してもらう。」
「病院は治すところだから。」
「退院したら、また焼き肉が食べたいなぁ。」
そのような言動を病院で見聞きし、自分の想いと相反することで仕事が辛くなっていきました。 現在、病院の仕事から離れました。そして、気付いたことを活かし様々な分野を学んでいます。 これからは、自分自身が健康で楽しく生き、周りの人々に正しい情報、知識を広め、より多くの人が真の健康に目覚め楽しく生きていくことを目標に前に進みます。
拙い文章を最後まで読んで下さってありがとうございました。