当院では痛みを治すために筋肉を健康に導いています
一般的な整形外科と当院との大きな違いは、「痛みの原因」を何とするかにあります。
一般的な整形外科は「骨と軟骨」に痛みの原因があるとして、当院では「筋肉」にあるとしています。
ある患者さんから、このような事を言われました。
「病院では、筋肉の問題も含めて診てくれるものだと思っていました。」
実は、ここが患者さんが想像している医療像と大きく違っている点なんですね。
一般的な整形外科では、痛みの原因を「骨、軟骨」にあるとしていることがほとんどなので「筋肉」を診る視点に欠けています。
つまり、「筋肉」は診ていないのと同じです。
筋肉は目の前にあるのに、その筋肉を診ていないのです。
だからこそ、その後の治療にも大きな違いが発生します。
整形外科で処方される鎮痛薬(消炎鎮痛剤)。
慢性痛は筋肉内の血流を良くしなければいけないのに、鎮痛薬はその反対の作用をもたらします。(消炎=血流を抑える)
緊急対策として一時的に使用するのならまだしも、長期に渡って使用するものではありません。シップも同じです。
痛みの原因を治さないで、痛み(血流)を抑え続けるだけの処置が体にいいはずがありません。
そして、痛い時の安静指示。
急性期の痛みと慢性期の痛みは性質がまるで違います。
これも、急性期は仕方ないにしても慢性期における安静は廃用症候群を招くだけで有害無益です。
体は動かさなければ血流も停滞します。
動くと痛いのであれば、動いても痛くないように導いていくのが治療です。
それを、「痛ければ動くな」といった指示だけでは痛みが治るはずもありません。
安静指示に似たものとして、腰は反らさない、正座を禁止するといった可動域の制限を勧める処置も問題です。(正座は膝に負担が大きいからというのが禁止の理由です)
膝は、正座のように深く屈曲できてこそ健全であり、わざわざその可動域を減らす必要はありません。
特に今の生活スタイルは、昔の生活スタイルと比べて膝を深く曲げることが少なくなりました。
関節の特徴として、関節の可動域を狭めて使えば使うほどその可動域はどんどん狭くなります。
要するに、関節が硬くなるということです。
膝が痛い場合、ただ正座を禁止させるのではなく、正座をしても問題がないように導いていくことが治療として正しい道です。
避けるだけの処置は、鎮痛薬と同じで何の解決にもならないのです。
コルセットやサポーターも似た要素がありますね。
捻挫などで負傷して、靭帯がゆるんでしまったものに対して行われるならまだしも、ただ痛みを避ける為だけに行われているのだとしたら、先の可動域制限と同じく筋肉や靭帯を硬くしてしまうだけで長期的に見ればマイナス面の方が目立つことになるでしょう。
このような視点でみると、整形外科で行われている治療は「筋肉」を健康にすることから離れてしまっています。
これも、「骨や軟骨」ばかりに目を向けているからこその結果です。
「骨、軟骨」を治療の対象にするのか?「筋肉」を治療の対象にするのか?
この選択の違いによって、予後は全く違うものになります。
あなたの治療は何処を健康にしていますか?
私は筋肉を健康にするための指導を行っています。
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