なにがなんでも神経を原因にしたいの?
■注射を打っても痛みが治らない【愛知県江南市の慢性痛専門整体院‐爽快館】
先日、何気にテレビをつけたら画面に大きく「腰痛」と表示されていたので思わずそのまま見ていました。
どんな番組なんだろうかと見ていると、腰痛は手術をしても痛みが改善しない人が半数近くいると司会の方が伝えていたので、
「そりゃそうだよなぁ。」「改善してもプラセボだしなぁ。」
と、心の中でつぶやいていました。
番組に登場した高齢男性は「腰椎固定術」(ボルトで骨を固定)という手術を受けましたが一ヶ月後には元通りと大変つらそうな様子でした。
そして、番組では腰痛が治らないのは「ある理由」が関係しているそうで、私は「何を言うのかな」と期待をしたのですが見事に打ち砕かれました。
いつもながらといいますか、相変わらずの神経原因説。
腰痛は上殿皮神経(おしり神経)が刺激されて引き起こしているのだそうです。
それで治療法は何かといいますと、神経ブロック注射。
簡単に言えば、麻酔薬をおしりに注射して痛みを止めるのです。
番組では、先ほどの男性がこの注射を打って「楽になりました。」と安堵の表情をされていました。
普通は、これでめでたしめでたしとなるのですが、ちょっと待ったぁ!ですね。
麻酔薬の効果はいずれ切れますけど・・・。
ぶり返したらどうするの?
また、注射? その後は? 一生打ち続けるの?
結局、新しい治療法のようで昔と何ら変わらず、ただ、注射を打つ場所が「腰からお尻」に変わっただけ。
本質的には何も変わっていない。
「神経が痛みの原因」という発想からどうしても離れられないようです。
神経原因説にこだわりすぎているから、以前に行った手術が失敗だったのではないですか?
私は、先の高齢男性に起こった現象を全て「筋肉原因説」で説明できます。
手術で一時的に楽になった後、再発した理由も説明できます。
一時的に楽になったのは、一言でいえば手術そのものではなく、手術に付随するもので楽になっていただけです。
手術前の全身麻酔や入院生活で、筋肉の負担が軽減していたから一時的に楽になっていたのです。
ですから、元の生活に戻ることで痛みがぶり返すのは当然です。
痛みを発していた「筋肉の病気」は何も解決していないのですから。
神経は筋肉の異常を察知しているだけなんです。
しかし、ここが大きな勘違いとなっており、筋肉が神経を傷害しているという発想なんですね。
神経はあくまでも被害者というわけです。
本当は被害者でも何でもありません。無関係です。
ただ、筋肉の異常をそのまま「痛み」という信号で伝えているに過ぎません。
神経は正常なんです。
私はテレビを見ていて、またこれで振り回される患者さんが出てくるなぁと、先ほどの高齢男性を含めて腰痛患者さんが不憫で仕方なく思えてきました。
相変わらず出口が見えない腰痛治療
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